【ふるさとレストラン】事前視察の重要性

先日、北海道の芽室町に事前視察にお伺いさせていただきました。当社では、契約締結の前段階で必ず事前視察を実施させていただいております。旅費交通費などの諸経費は当社が負担して必ず実施させていただいております。

特に今回は、農業中心の自治体の実績がない当社としては、事前視察の重要度はさらに高まります。結果、今回の視察は実際に行ってみて、これなら「シェフにおすすめできる」と判断できる素晴らしい食材、生産者とご縁をいただくことができたので、プロジェクトを進めていく確信につながりました。

過去、視察した結果、当社から自治体様に対してお断りするケースもありましたので、やはり事前視察はとても重要だと再認識させていただきました。

北海道別海町にて野付湾で水揚げされるホタテやアサリを視察した際の風景

なぜ、費用をかけてそんな非効率的なことをするのか?

理由は一つです。プロジェクトが長期にわたり成功する確率を1%でもあげたいからです。

ふるさとレストランプロジェクトは、寄付者、生産者、レストラン、自治体の三方よしどころか四方よしのプロジェクトですが、それぞれの満足度をより向上させるにはどうすれば良いか、日々日夜考えています。

鹿児島県瀬戸内町でのクロマグロの養殖場視察風景

事前視察をすることで

  • 生産者のこだわりや想い、強み、差別化ポイント、そして何より大事な、人となりなどを知ることで、トップシェフに紹介したときにより参画への判断材料となりますし、実際に取引がスタートした際を想定した場合に、満足いただけるか、喜んでいただけるかがより鮮明になります
  • また、シェフはアーティストの一面もあります。その土地の文化や歴史、風土、その食材が入荷できる時期の風景などそれらを総合して、一皿の上で表現されています。その風景も事前にお伝えすることができれば、シェフもイメージが沸いてくることもあるのかなと考えております
  • 仕入の条件や、物流の課題を事前に知ることができるのは、プロジェクトを進めるか否かを判断する上でとても重要です。どんなに良い食材でも、実際行ってみると直接取引できないとか、細かい部位の指定はできないとか、珍しくて使ってみたくても足がはやいため使えないなど、遠方になればなるほど珍しい食材に出会えるきっかけはあるものの、物流の問題で仕入れができないなどの問題が生じやすいです。

これらは、現地に行って生産者と対話してはじめてわかることが多くあると思います。

鹿児島県伊仙町にて、生姜の生産現場視察風景

また、ふるさとレストランは、寄付額を増やすことだけを目的にしていない、というところが長期でみてとても重要だと考えています。

  • どうやって付加価値をつけて生産性の高い地域産業を維持発展させていけるのか
  • どうやってこれまでリーチできていなかった層の関係人口、交流人口を構築していけるか
  • いかに生産者に高いモチベーションと、誇りを持ってもらえるか
  • 今まで気づかなかった地域の魅力、生産者自身の魅力、新しい商売の種が見つかること
  • 地域にいながらも、一流の方々と共に仕事ができる環境づくり
北海道浜中町のブランド養殖雲丹の漁場を視察した際の風景

細かい設計と、非効率的だと思われるプロジェクトへの準備にこそ、今後も力を入れてより関わる全ての方々に満足いただけるプロジェクトにしていきたいと思います。

その課題や悩みを、ぜひ一度お聞かせください。

地方の課題は複雑で、一筋縄ではいきません。
私たちにお話いただき、整理しながら、ともに解決への糸口を探してまいりましょう。
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